リンク
最新の記事
以前の記事
2016年 03月 2016年 02月 2016年 01月 2015年 12月 2015年 11月 2015年 10月 2015年 09月 2015年 08月 2015年 07月 2015年 06月 more... 検索
その他のジャンル
記事ランキング
画像一覧
|
2015年9月4日、記念すべきNoism0第1回公演!
Noism0は「東アジア文化祭」「水と土の芸術祭」のためのプロジェクトカンパニーということですが、今後はぜひ、Noism0,1,2という3チーム編成で Noismを運営していってほしいと思いました。 ![]() 一流のアーティストたち。 綿密、緻密に考え抜かれた舞台。 満席の観客、終演後に沸き起こる熱気、歓声、拍手。 2012年、高知初演の『シアンの家』を観て以来、新潟での公演開催を熱望していました。 今回、スケール大アップの『愛と精霊の家』を観ることができて、本当にうれしい。 大感動、大満足です。 関係者の皆様、どうもありがとうございました。 それにしても1回だけとはもったいない。 アフタートークでは、「来年の夏もどこかでやりたい」と金森さん。 関東、関西からのラブコールが多いようですが、新潟でもぜひまた!! 客電が消える少し前にゆっくり幕が上がり、誰もいないステージ、照明は暗め。 赤い絨毯、下手(舞台に向かって左)に赤い寝椅子、中央寄りに白いドレスの トルソ、その脇に金色の椅子、上手寄りに2脚の椅子、上手に大きな鏡。 天井には星のように吊るされた無数の美しい照明。 黒いスーツ様の衣裳に黒い帽子をかぶった5人の出演者。 静かなオルガン曲が流れると突然、ソロで踊り始めたのは金森さん! まさかと不意を突かれました! 原案の『シアンの家』では踊りはなく、音楽のみのオープニングでした。 ステージで踊る金森さんは久しぶり、ドキドキです。 美しい腕の動き、超絶技巧の脚の動き。 もっともっと見たい、と思う間もなく後方の暗幕へ退場。。。 そして奥野さんのセリフ(テキスト:ウ―ジェーヌ・イヨネスコ「椅子」より)と共に舞台は進みます。 男性たちによって黒服姿から人形と化した井関さん。 「・・・しかし、雪の下にも花が咲くこともあるでしょう。」という、聞いたことのある言葉。 そのセリフと共に場面転換。 金森さんが一人でやっていた役を、奥野晃士さん、山田勇気さん、 小尻健太さんが演じます。 寝椅子で眠る奥野さん。 椅子に座る「人形」の井関さん。 チャイコフスキー交響曲5番1楽章の音楽が流れ、井関さんは踊り始めます。 人形らしく、時に人間らしく、可愛く軽やかに踊ります。 奥野さんが目を覚まさないように気遣いますが、本当は起きて自分を見てほしいというそぶりがとてもかわいらしいです♪ 次はラヴェル「亡き王女のためのパヴァーヌ」で山田さんと井関さんの鏡の踊り。 山田さんが振付家、井関さんが「舞踊家」の役です。 『シアンの家』の時はハーフミラーの効果を知らず、向こう側にいる金森さんが現れたり消えたりして驚きました。 今回は山田さんが踊りますが、山田さんをステージで見るのも久しぶりです。 つい金森さんの時と比べてしまいますが、二人の個性が違っていて、どちらも 魅力的なんだなあと思いました。 そのあと、奥野さんのセリフに合わせて男性陣のスピーディで軽快でコミカルな踊り。 『シアンの家』にはなかったシーンで、4人の絡みが楽しくて、動きも面白くて、 笑っちゃいます。 次は影絵と実体の場面。 『シアンの家』の時は寺尾聡が歌う「ルビーの指輪」が流れましたが、今回は ちょっと哀愁のあるテンポのいいワルツ曲に変わっています。 スクリーンに金森さんと、「妻」としての井関さんの日常生活(料理シーンなど)がシルエット映像でコミカルに映し出され、実体との入れ替わりもあり、とても可笑しいです。 アフタートークによると、シルエット映像で佐和子さんが運んでくる大きな魚は高知名物のカツオ。 そして映像ではよくわからなくてエビかカニかと思っていたのですが、やはり高知名物の、なんとカエル! それを食べさせようとする佐和子さんと嫌がる穣さんは大ゲンカに発展。 客席からは笑いが! そして愁嘆場が。。 その様子を上手から見ていた奥野さんは手に本を持っており、セリフが始まります。 息子がいなくなった夫婦の話のようで、そのセリフに合わせて小尻さんと井関さんが老夫婦のように動き、奥野さんは「坊や~」というセリフと共に退場。 シェーンベルクの「浄夜」が流れ、森の映像、小尻さん・井関さんのデュオシーンが始まります。 マスコミ公開リハーサルで見せてもらった場面でもあります。 流れるような二人の踊りにうっとりです。 映像と実体が交錯する場面もあります。 井関さんはスクリーンの後ろからお腹に子がいる「母」として登場。 喜ぶ小尻さん。 うれしそうな二人。 しかし、その喜びも束の間、お腹の子は風船が割れるように消えてしまい、深く悲しむ二人。 井関さんを慰める小尻さん。 天井から吊るされた何本もの照明が舞台を囲むフレームのように下りていて、 光の家の中、悲しくも美しい情景です。 そして最後、驚きと感動の終幕。 マーラーの交響曲5番4楽章「アダ―ジェット」! 『Under the marron tree』です!! 金森穣20歳の作品、9分間の井関佐和子ソロ。 今年の1月末に青山バレエフェスティバルでも上演した名作。 テーブルが立派になったみたいで、金色の装飾です。 不在の他者を想う井関さんの踊りが、せつなく苦しく胸を打ちます。 踊りの最後、井関さんが見上げる頭上には、星のような照明が淡く輝いています。 長々と書きましたが、他の方のブログもお読みください。 http://clothoiddiary.blog.fc2.com/ NIDFの最後を飾る、本当にすばらしい、感動の舞台でした。 Noism0『愛と精霊の家』 、上演時間約65分。 この日は新潟市で全国コミュニティシネマ会議2015がシネウインド他主催で開催されていて、Noism0公演鑑賞もプログラムの一つとして組まれ、市外・県外から何十人ものお客さんが来場していたようです。 それでなくても今回は遠方からの観客も多く、本当に大入り満員、見切れ席も販売の状況でした♪ ※アフタートーク なんと出演者5名がおそろいの薄いオレンジ色のTシャツを来て登場! まずは篠田昭新潟市長のご挨拶。 東アジア文化都市は日中韓友好のために昨年から始まった取り組みで、文化庁から選出され、去年は横浜、今年は新潟、来年は奈良、その次は京都で開催。 3回聞くと覚えますね。 文化庁から多額の助成金をもらっているそうです。 みずつち芸術祭は東アジア文化都市の中核事業という位置づけです。 予算(お金)があるってありがたいことです。 観客の大盛り上がりに市長も驚いたことでしょう。 「金森さんの夢(希望、野望)はどんどん広がっていますよ~」とのお話でした。 質問と返答: ・『愛と精霊の家』はビレ・ アウグスト監督の同タイトルの映画があるが? 金森:イサベル・アジェンデの「精霊たちの家」という小説の映画化で、小説も読んだし映画も見たが、タイトルはその内容と直接の関係はなく、結果としては今流行りのこと(五輪エンブレム?)のようになった。(会場 笑) ・『箱入り娘』との違いは? 井関:アダルトな感じで、肩ひじ張らず自然な素直な気持ちで年相応になれる。 ・1年前くらいから井関さんの雰囲気が変わったが? 井関:本の出版や「さわさわ会」ができたことなど、今年37歳になるが、気持ち的に落ち着いてきたこの年齢の時にそうなってよかった。 ・音楽の選び方は? 金森:自分の心に響くもの、創造想起させてくれる曲。 ・次回のNIDFは? 金森:文化庁の助成金次第。 ・キャスティングのポイントは? 金森:パーソナルなものから普遍的なものへとしたかった。言葉を介在させたかった。 奥野:テキストのイヨネスコの「椅子」は話のかみ合わない不条理劇で、老人と老婆が亡霊を相手に話すという内容。 『カルメン』のようなドラマ性、ストーリーはないが、誰もが思い当たるような普遍的な要素がある。 これを劇でやるとヘンテコなことになったりもするが、すばらしいダンスと一緒になることで、このように感動的な画期的な作品になったのはすばらしいこと。 山田:(鏡の踊りで井関さんとペア)久しぶりに踊って緊張したが、楽しかった。 金森:普段ももっと踊ればいいのに。 小尻:(浄夜で井関さんのパートナー)感無量。 大きな舞台で、ダンサーというよりはアーティストたちとリハを重ね、力を出しつくすプロセスが楽しく、キツかった。 ・エネルギー源は? 井関:ここで言うのもなんだが、小麦を食べない「グルテンフリー」。 2か月前ほどから始めてとても体調がいい。パンは好きだが今は新潟の美味しいお米や米粉を食べている。 ・ラストのマロンツリーは? 金森:20歳の時の作品で思い入れがある。 今まではどの作品にも取り込めなかったが、ここがたどり着くべき場所と感じた。 マロンツリーの振りは変えていない。 ・ラストシーンは哀しい? 金森:孤独であったり、死と向き合うことは、哀しいことではない。 目に見えるものがすべてではない。 ラストは天井の照明がライトアップして寂しくはない。未来は明るい。 ・奥野さんの苦労は?(静岡の方) 奥野:リハからゲネへ、どーんとレベルが上がり、ゲネから本番へ、またドーンと上がり、衝撃的。 金森:それは奥野さんも同じ。 奥野:テキストは量的には多くないのだが、14歩の間にこの文量を話すなど、制約がすごい。 身体、動き、とセリフの合わせが大変だった。 ・金森さん自身が踊ったご感想は?(京都の方) 金森:舞台はいい、楽しかった。 20代はバリバリ踊った、30代は振付をした、今年41歳になるが、40代はまた踊ろうと思う(会場 拍手) ・絨毯の色が赤いのは? 金森:赤は「愛」。そして血、宿命。 色は赤と金を使っている。金色は永遠のシンボル。お金じゃないですヨ。 等々、たくさんの質問で盛りあがりました。 来年の夏もどこかでやりたいというお話でした。 最後、全員で後ろを向くと、おそろいのTシャツの背中側にはNoism0のロゴが! 特注ですね♪ これからも定期的に続いてほしいNoism0! ガンバレNoism0!! 今からNoism1メンバー振付公演に駆けつけます! 9/5(土)17:30 ★簡麟懿 演出振付作品『After the² others』 会場:ジャウマ・プレンサ『THE HEART OF TREES』@信濃川やすらぎ堤 出演:吉﨑裕哉、梶田留以、田中須和子、飯田利奈子、山下菜奈 衣裳協力:山田志麻 明日は柳都会&佐潟! 今日の奥野さんリーディングカフェは参加したかったけど残念。。 (fullmoon)
by Noism-Blog
| 2015-09-05 16:22
|
ファン申請 |
||